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理事長ごあいさつ

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人間は「生きる」という同じ道を歩いていますが、1人ひとりその目的は違います。そして誰もが「幸せ」になるために生まれてきています。

 この「生きる」こと、「幸せ」になることの最もベースにあるのが「健康」です。しかしながら人間には「煩悩」があり、頭ではわかっていても、理想通りにはいかないことも多々あります。それをふまえた上で、「健康」を支援する仕組みづくりをし、皆様のパートナーとして「ぎのわん健康支援センター」がお手伝いさせていただきたいと思います。

​ 現代は少子高齢化、飽食の時代と言われ、食べ過ぎな上にいろいろなものが便利になり、体が動かない仕組みの世の中になっています。そんな日常生活を1つ1つ点検し、少しずつでもいいからひずみを正して、一緒に健康への道をつくるパートナーが薬剤師の役割です。

例えば、体に何か不調があるときには必ず原因があります。その原因がもとになり、不調という結果が生まれていると考えれば、結果があることには必ず原因があります。

急性病を見逃すと移行期間を経て、それは慢性疾患になります。薬剤師との日々のやりとりの中でこの急性病を見つけ、原因を追求し、早めに対応することで、慢性疾患を予防できます。

すぐに体調がよくなる薬が欲しい、と相談にくる患者さんもいらっしゃいますが、薬というのはすぐに効いてくるものではないことも多いです。

普段食べているものも薬であり、普段の生活、その積み重ねが体調不良につながっていることもあります。それも体の仕組みは複雑に絡み合っていて、1つを解決したからといって体調がよくなるとは限りません。
栄養1つにしても体にいいと言われる食べ物をとったからといって、いいというわけではなく、三大栄養素はもちろん、必須アミノ酸、必須脂肪酸なども複雑に絡み合い、人間の体を形成しているのです。
たとえば「カルシウムは体にいい」ということは皆さんご存知だと思いますが、カルシウムが体内に吸収されるのには「リン」という栄養素の助けが必要になります。

こういったように、1つの栄養素だけが働いているのではないこと、人間の体、つまり皆さんの「健康」をつくるのには、食べるものすべて、今の行動すべてが複雑に絡み合い、今日の「体調」をつくりだしています。

 

さらに体だけではなく、心と体も複雑に絡み合っていますが、心と体は1つ、と言われるように、心が健康でなければ体も不調になり、体が健康でなければ心も不調になっていきます。

私たち人間は矛盾の中でしか生きられません。
牛や豚、植物などを食し、生きています。だからこそ「感謝」しながら日々を過ごしていくことが重要だと考えます。

なんだか難しい話と感じたかもしれません。しかし事実は1つ、とてもシンプルです。

結果には原因が必ずある。


物事が「なぜ」そうなっているのかを患者さんとの対話の中で探っていき、その「原因」を追求していくことで「対応」を考える、それが「健康」という結果につながる。患者さん1人1人によりそい、私たち人間が目指す「幸せに生きること」を、地域の健康サポート薬局として、目指して日々学び、還元できるように努力を重ねていきたいと思います。

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